2017お泊まり保育
盛岡市にある渋民保育園のお泊まり保育を、8/25-26に実施してきました。
お泊まり保育1日目 野外炊事とクラフト
場所は、国立岩手山青少年自然の家(通称テンパーク)です。朝、保育園に集まった子ども達は、ホールで出発式をして、バスでテンパークまで移動しました。
テンパークに着いたら、早速お昼ご飯のカレー作りです。19人の子ども達が3班に分かれてカレーを作りました。
火おこしに手間取ったり、せっかく着いた火が消えてしまったりと、トラブルもありましたが、なんとか3班ともカレーを作って食べることができました。自分たちで頑張って作ったカレーは、とても美味しく感じたようですよ。
食べた後の片付けも、細かいチェックがあってなかなか大変でしたが、最後まで子どもたちは頑張りました。
片付けの後は、森の中をお散歩して、広場で自由遊び。前夜は防災無線が鳴り響くほどの大雨でしたが、この日は気持ちのよい青空に恵まれました。走り回って遊ぶ人、虫や生き物を探す人、木の実を拾う人など、それぞれに楽しみました。
その後は、部屋で段ボールリースの飾り付けをして、夕食と入浴です。お腹もいっぱい、体も綺麗になったところで、翌日の登山のお話です。
渋民保育園さんとは自然遊びクラブの立ち上げ当初からお付き合いがあり、お泊まり保育も平成20年からほぼ毎年関わらせていただいています。私が関わるまでは、「日中は通常の保育として過ごし、そのまま夜は園舎で泊まり、翌日はまた通常の保育として過ごす」というよくある形式でした。
それが「子どもたちに困難を乗り越える経験をさせたい」という園の意向で私が提案したのが2日目の姫神山登山で、今ではこれが保育園の恒例行事となっています。 当初は子どもだけで登っていましたが、「保護者にも同じ経験をして、子どもと思いを共有してほしい」という園の願いで、現在は山頂までは親子別コースで登り、山頂で合流してお弁当を食べ、一緒に下山する、という行程になっています。
登山コースのお話や、見どころ、そして「全員が山頂に行って、全員が無事に下山すること!」という登山の目標を聞いたら、登山に持っていく荷物の準備をしてから就寝です。
普段の保育園とは違い、お昼寝の時間もなかったためか、それとも一日の疲れが出たのか、割とすぐに子どもたちは寝つきました。
お泊まり保育2日目 姫神山親子登山
2日目の朝も、それほど早くに起きだす子もおらず、ぐっすりと眠っていた子ども達。起きてからは部屋の片付けや掃除、身支度を済ませ、朝食を食べに行きました。朝食を食べ終え、トイレタイム(これ、重要!)を済ませたら、いよいよ姫神山に出発です。
姫神山には4つの登山コースがありますが、子ども達が登るのは最も長い「城内コース」です。城内コースの登山口に着いた時は良かったのですが、登り始めてしばらくしたら、雨が降り出しました。
「たたら岩」に来た時にはかなりの本降りになっていましたが、しばらくは登山ルートが広葉樹に覆われているので、まだまだカッパは出さずに我慢。「清水社」に来てもまだ降り止まない様子だったので、この先の急登を前に、カッパの上着だけ着て登ることにしました。清水社から小姫神までの急登は、このコースで一番苦しいところです。半分くらいのところで一度休憩を挟み、滑りながらもゆっくりゆっくりと登っていき、無事に登りきることができました。
ここからは、それほど急ではない尾根歩きです。長い、長い登りですが、「水石」「笠石」を目指して歩きます。なかなか「水石」が見えてこず、「まだ〜?」とか、「後どのくらい?」と聞いてきます。きっと、子ども達にとってはとてつもなく長い時間に思えたのでしょう。ようやく「水石」が見えた時には、「あ、あったよー!」「たくや先生、水石あったよー!」と後ろから歩いてくる先生や子ども達に教えていました。
笠石を過ぎると、山頂まではもう一息です。途中で、登り疲れて泣き出してしまう子もいましたが、最後まで自分の足で歩くのがこの登山での約束です。ワンワン泣きながらも一歩ずつ歩きました。最後の岩場は足だけでなく、手も使いながら登ります。岩場を越えて振り返ると、とても雄大な景色が広がっていました。少し雲もかかっていましたが、岩手山の姿も今日ははっきりと見えています。そして、岩手山を背に登っていくと、山頂ではお父さん・お母さんが待っていてくれました。
自分のお父さん・お母さんを見つけて、そこに向かっていく子どもたち。やっぱり、子どもたちにとって、お父さん、お母さんは最高の存在ですね。
お家の方が持ってきてくれたお弁当を一緒に食べたら、親子で一緒に下っていきます。
下りは、姫神山のメインルートである一本杉コースを下っていきますが、岩や粘土質の地面の多いこのコースは、雨の影響でとても滑りやすくなっています。普段の何倍も滑りやすくなっていたので、注意をしながら、ゆっくり、本当にゆっくりと下っていきました。19人の子ども達とお父さん・お母さんも一緒なので、約50人の大行列です。そのため、先頭と最後尾が一緒になることはほとんどありませんでしたが、全員無事に、下りきることができました。
全員が一本杉駐車場に降りてきたところで、パックジュースで乾杯!
2日間頑張った子どもたち、それを支えた先生方、そして、もしかしたら子どもたちよりもドキドキ心配していたかもしれないお父さん、お母さん、みなさんお疲れ様でした!