【プロジェクト・ワイルド指導者養成講習会】を開催しました!
11月3日に、「プロジェクト・ワイルド指導者養成講習会」を開催しました。
今回の参加者は4名。それに私ともう一人の講師として岩手大学の梶原先生にも来ていただき、総勢6名での開催となりました。
気持ちの良い秋晴れの中、岩手山に見守られながら、講習会のスタートです!
「プロジェクト・ワイルド」とは?
プロジェクト・ワイルドは野生生物を題材として環境を学ぶプログラムです。「自然を大切に」と理解するだけでなく「自然や環境のために行動できる人」を育成することを目的としています。
プロジェクト・ワイルドは、環境教育推進法における人材認定等事業において環境省、国土交通省から認定されています。
(プロジェクト・ワイルドについての詳細はこちら【プロジェクト・ワイルド日本事務局】)
プロジェクト・ワイルドのテキストは一般販売はされず、指導者講習会を受講した方だけが持つことができます。それは、プログラムの理念や使い方を正しく理解して、使っていただくためです。
そのためにプロジェクト・ワイルドの講習会では、以下の3つのステップを取り入れています。
- プロジェクト・ワイルドを体験する
- プロジェクト・ワイルドについて知る
- プロジェクト・ワイルドの指導を体験する
※プロジェクト・ワイルドは(一財)公園財団が全米野生生物協会 Association of Fish & Wildlife Agencies (AFWA) とライセンス契約を結び運営しています。
プロジェクト・ワイルドを体験する
オープニングセレモニーの後、今日一日一緒に学ぶメンバーのことを知るために、自己紹介からスタートです。2人組になって、どちらかが1分間で自己紹介をし、次の1分間は話し手と聞き手を交代しました。
これを5回繰り返して、全員と1対1での自己紹介を行いました。
お互いのことをよく知ることができたのはもちろん、5回繰り返すことで、自己紹介自体をブラッシュアップしていく効果もありました。
そしていよいよプロジェクト・ワイルドのアクティビティ体験です。ここでは、4つのアクティビティを体験していただきました。
野生ってなんだろう?
野生生物と家畜を分類するアクティビティです。20種類の動物を野生生物と家畜に分類してもらい、野生生物や家畜の定義について確認しました。
生息地ってなんだろう?
生息地の4つの要素を、絵に描いて表すアクティビティです。まずは自分自身の生息地のイラストを書いた後、思い思いの動物の生息地を書きました。
この森にすめるのは何頭のクマ?
一人一人がクマになって食べ物を探し、何頭のクマが生き残れるかを体験するアクティビティです。計算上は3〜4匹分の食物があるはずですが、今回は2頭しか生き残れませんでした。
縮む生息地
人間の活動が野生生物に与える影響を模擬体験するアクティビティです。今回もやはり、草食動物や肉食動物に影響を与える結果となりました。
プロジェクト・ワイルドについて知る
4つのアクティビティを体験して、プロジェクト・ワイルドの面白さを理解していただいた後、プロジェクト・ワイルドの歴史的な背景や理念についてお話しして、理解をしていただきました。
テキストもお渡しして、お昼休憩の時に自由にご覧いただきました。
昼食の後には、「私は誰でしょう?」というアクティビティを体験しました。
「私は誰でしょう?」
成長によって、見た目が変化する動物がいることを理解するアクティビティです。カードを使って、親と子の正しい組み合わせを考えてもらいました。
プロジェクト・ワイルドの指導を体験する
ここまでに5つのアクティビティを体験してもらいましたが、アクティビティを体験したり、講義を受けただけでは、なかなか実施に指導するまでには至らないことが多いことから、プロジェクト・ワイルドの講習会では実際の指導体験(ティーチ・バック)をしてもらっています。
今回は、4人の参加者を2人ずつの2組に分けて、お互いにアクティビティの指導を体験してもらいました。
約1時間の中で、テキストを読み込みながらイメージを膨らませて、指導するための準備に取り掛かります。各チームとも、色々なアイデアを出しながら、指導の準備を進めていました。
「ジャングル・ゲーム」
かくれんぼに似た活動を通して、動物の適応について考えるアクティビティです。今回は、室内でできるように身体に張ったテープを隠す、という方法にアレンジをして実施してくれました。
「魚を作ろう」
色々な魚の特徴を組み合わせた、オリジナルの魚を作る活動です。導入のイラストも素晴らしかったですし、ルールやまとめに関わる部分をあらかじめ書いて用意するなど、進め方も工夫していました。
どちらのチームも工夫してアクティビティを実施していて、とても良い指導実習になりました。上手くいったところや、上手くいかなかったところを、今後につなげていっていただきたいです。
追加の体験
指導実習もスムーズに進んで時間に余裕もあったので、もう一つアクティビティを体験しました。
「晩ごはん、何食べる?」
ご飯の食材が、元々は何だったかを考えていくアクティビティです。今回は、今夜食べたい夕食をあげてもらい、その食材をたどっていきました。
新しい指導者(プロジェクト・ワイルド・エデュケーター)の誕生!
長い一日を終えて、4人の新たなプロジェクト・ワイルド・エデュケーター(一般指導者)が誕生しました。
修了証をお渡しした後に、それぞれ今後に向けての抱負などをコメントしていただきました。
ご参加いただいたみなさん、お疲れ様でした!
ぜひ、プロジェクト・ワイルドを有効に活用してくださいね!